アコムを過払い金請求した時のクレジットカード(ACマスターカード)への影響

消費者金融会社であるアコムは、キャッシングだけでなくカード払いもできるクレジットカード（ACマスターカード）も発行しています。

このカードを所有していればキャッシングだけでなく、カード払いでのショッピングも可能です。

アコムへの過払い金請求をする際、ACマスターカードへの影響はどうなるのか疑問に思っている人も多いことでしょう。

その疑問とは「アコムへ過払い金請求をするとショッピング枠は利用できなくなるのか」、あるいは「ACマスターカードに過払い金は発生するのか」などが挙げられます。

結論をいうと、ACマスターカードのキャッシング枠は過払い金請求の対象です。

しかし、アコムへ過払い金請求をおこなうと、ACマスターカードは使用できなくなります。

また、他社のクレジットカードを所有している場合、そのカードへの影響はありませんが、ある条件がそろえば他社であっても影響が出ることになるのです。

今回は、アコムへ過払い金請求をした場合のクレジットカードへの影響を説明します。

アコムの過払い金請求をするとACマスターカードが使えなくなる

アコムへ過払い金請求をおこなうと、アコムとの契約は解約扱いとなります。

そのため、過払い金請求をおこなえばアコムの利用はできなくなるのです。

そして、過払い金請求の影響はACマスターカードにも影響を与えます。

ACマスターカードのキャッシング枠でなくショッピング枠を利用している場合でも、過払い金請求をすれば、自動的に解約となります。

ショッピング枠は、キャッシング枠と同様に「債務」としてあつかいとなります。

そのため、アコムの過払い金回収ができた際、回収できたお金は自動的にショッピング枠の返済残高の返済にあてられるのです。

もし、ACマスターカードを利用の際、キャッシング枠ではなくショッピング枠を普段から利用している場合、過払い金請求をおこなえば解約となってカード利用ができなくなります。

よって、クレジットカード払いを普段から愛用している人は、アコムへ過払い金請求をおこなう前に他社のクレジットカード作成をして切り替える必要があるのです。

ACマスターカード以外のクレジットカードは、どのような種類がありどの会社のカードが自分にとって使いやすいか、いろいろと調べておく必要があります。

アコムの過払い金請求で他社のクレジットカードへの影響は基本的にない

アコムへ過払い金請求をした場合、キャッシュカードだけでなく、クレジットカードなどアコムと関連したカードの利用ができなくなります。

普段ショッピング枠だけを利用している場合でも解約となるので、過払い金請求をする際は事前に解約されることを把握しなければいけません。

しかし、他社のクレジットカードを利用している場合、アコムへ過払い金請求をしても、何も影響を受けることはありません。

他社のクレジットカードであれば解約される心配はないので、安心してアコムへ過払い金請求をおこなえます。

ただし、ある条件を満たしてしまうと、他社のクレジットカードでも過払い金請求により影響をあたえる場合があります。

他社のクレジットカードに影響を及ぼす可能性がある条件

アコムへ過払い金請求をして他社のクレジットカード利用に影響をあたえるケースは、ブラックリスト入りをしたときです。

ブラックリスト入りをすると、アコムだけでなくあらゆる貸金業者の利用が難しくなる、あるいは利用禁止となります。

ブラックリスト入りは、過去に貸金業者を利用して返済の滞納など金融事故を起こした場合リスト入りが決定されます。

貸金業者を利用した人の過去の情報は、あらゆる貸金業者が共有できるものです。

そして、その情報は新規の契約の際に審査の材料となります。

過去に滞納など金融事故があった場合、「この契約希望者は返済能力がない」と判断され、あらゆる新規のカード作成やローンの審査が通過しづらくなるのです。

アコムの過払い金請求でブラックリストにのってしまう条件

ブラックリスト入りとは、信用情報機関へ金融事故に関する情報が登録されることです。

貸金業者への返済の延滞や滞納を数カ月すると、信用情報機関に金融事故として登録されます。

これが「ブラックリストにのる」という状態です。

信用情報機関に登録された情報は、5年間は残り、その情報は審査に影響をあたえます。

過去に滞納や債務整理などの経験がある人は、ブラックリスト入りしたことにより貸金業者の利用ができない、あるいは審査に悪影響をあたえることになるのです。

いまだにアコムに返済中の状態でアコムへ過払い金請求をおこなうと、回収された過払い金は自分の手元に戻らずにアコムの返済にあてられます。

この場合に回収された過払い金で完済できないと任意整理あつかいとなるのです。

任意整理とは、貸金業者と交渉して借金残高を減額することを指します。

任意整理をおこなった場合、返済能力がない金融事故経験者とみなされブラックリスト入りしてしまうのです。

ACマスターカードのキャッシング枠も過払い金の対象

アコムへの過払い金の対象は、通常のキャッシングのみのカードだけではありません。

ACマスターカードには、クレジット払いのショッピング枠だけでなくキャッシング枠もあり、そのキャッシング枠も過払い金請求の対象となるのです。

2007年6月18日より以前にACマスターカードのキャッシング枠を利用していた場合、最高27.375%の金利で利息を支払っていた可能性があります。

この場合、支払う必要のない利息まで支払っていた可能性があるので、先述した年月の条件を満たせば、ACマスターカード利用でも過払い金請求の対象となるのです。

アコムだけでなく、ACマスターカード利用でも2007年にキャッシング利用をしていた人は余分な利息を支払っていた可能性があるので、過払い金調査をしたほうがいいでしょう。

ACマスターカードでショッピング枠の利用がある場合は要注意

ACマスターカードで過払い金請求の対象となる枠は、キャッシング枠のみです。

カード払いができるショッピング枠は、キャッシングという「借金」ではなく「立て替え金」のあつかいとなるので、過払い金の対象とはなりません。

しかし、ACマスターカードのショッピング枠に返済金額が残っている場合、アコムの過払い金請求に影響がでます。

アコムから過払い金が回収できたとしても、その回収できた金額はショッピング枠の返済に利用されるので、回収できた過払い金は全額手元に戻るわけではありません。

もし、過払い金でショッピング枠の返済額が完済できなかった場合は任意整理と位置付けられ、ブラックリスト入りしてしまいます。

ブラックリスト入りすると、アコムはもちろん、他の貸金業者からのキャッシング利用やローンを組むことも難しくなるのです。

そのため、アコムへ過払い金請求を希望して、なおかつACマスターカードのショッピング枠に返済額が残っている場合、事前にいろいろなことを把握することが重要になります。

過払い金請求をしてどれくらいの金額が回収できるか、そして、回収できた金額でショッピング枠の返済額が完済できるかを知っておくことが必要です。

また、過払い金請求をおこなう前に、ショッピング枠の返済残高をなくす、あるいは減らしておくことも大事です。

少しでも過払い金を手元に戻したい場合は、ショッピング枠の返済残高に注意する必要があります。

アコムに過払い金請求した後ACマスターカードは作れるか

アコムに過払い金請求をすると、アコムのキャッシングカード、ACマスターカードは自動的に解約となります。

その際、再びアコム系のカードの契約をしたい場合、再契約をすることはできるのでしょうか。

過払い金請求のあとに再び契約をすることは、契約希望者が過去にアコムを利用した際に、優良顧客だったかどうかが重要になります。

優良顧客とは、キャッシング回数や利用額が多く、返済時に滞納や延滞がない顧客のことです。

優良顧客であった場合は、過去に滞納があった場合より再契約の審査を通る可能性は高いといえます。

それでも、一度過払い金請求をした履歴がある場合は、再契約の審査を通過することは難しいといえるでしょう。

アコムのキャッシングカードやACマスターカードを利用することにこだわりがない限り、アコム系ではなく他社のカード作成をしたほうが審査は通りやすいといえます。

過払い金請求をする前にまずは過払い金の計算をしよう

アコムへ過払い金請求をおこなうには、まずいくら過払い金が発生しているかを調べる必要があります。

アコムへ過払い金請求をするには、アコムだけでなくACマスターカードでのキャッシングも過払い金の対象です。

どのカードを過去に利用したか、しっかりと把握することが重要になります。

しかし、自分で過去にどれくらいの過払い金が発生しているか、自分で調べたり計算したりするには手間と時間がかかります。

また、過払い金の計算はむずかしい作業なので、過払い金の数字を間違えた状態でアコムに請求をすると、請求がスムーズにおこなえなくなります。

請求がスムーズにおこなえないと、本来回収できるはずの過払い金の金額が減る、あるいは過払い金請求そのものがアコムに断られることもあるのです。

アコムは大手の貸金業者で経営が安定しているので、過払い金請求には良心的な対応をしてくれると考えられます。

しかし、過払い金請求の対応にも慣れており、また、金融の専門家でもあるので、金融に関する法律も熟知しています。

そのため、請求側が少しでも間違った対応をすると、法律の知識を持って少しでも過払い金の金額を減らす対応、あるいは請求自体を断るという対応をみせるのです。

アコムへの過払い金請求に関しては、自分でおこなうのではなく、弁護士や司法書士などの専門家に依頼をするという手段があります。

法律に関する専門家が、過払い金請求に関する手間のかかる一連の作業を、代理人として担当してくれるのです。

依頼をする際は、過去の貸金業者の利用で金融事故がないか、現在クレジットカードなどで返済中のものはないかなどを正直に報告することが大切です。